(福岡県 県民情報広報課)福岡コロナ警報の発動について

 先ほど(7月28日)県の新型コロナ対策本部会議を開催し、「福岡コロナ警報」の発動と県民の皆さま、事業者の皆さまへの要請について決定しました。

 7月15日に、感染の再拡大(リバウンド)の兆候が見られた場合に迅速かつ適切な対応をとれるよう県独自の指標「福岡コロナ警報」を見直し、この3つの指標を中心に、感染状況や医療提供体制について注視してきました。現在の状況を「福岡コロナ警報」の3つの指標に照らしてみると、

(1)新規陽性者数は、7日移動平均の増加傾向が続く中、7月22日以降、3日移動平均が警報発動の目安である100人を上回っており、7月27日時点で190.0人に増加

(2)病床使用率は、7月24日以降、目安の15%を上回っており、7月27日時点で15.7%

(3)重症病床使用率は、目安の10%に対して7月26日時点で4.4%

となっており、重症病床使用率を除き2つの指標が警報の目安を上回っています。

これに加えて、

・64歳以下の方のワクチンの接種が開始されて間がなく、引き続き新規陽性者の大幅な増加や重症化が懸念
・デルタ株の陽性率が、7月上旬の16.4%から直近では31.2%まで上昇
・急速に感染が拡大している首都圏や関西圏からの流入を含め人出が増加
・夏休みやお盆など人の往来が増える時期

などの理由から、現在の傾向が継続すれば、第4波を超える感染拡大や医療提供体制への負荷が急速に高まることなどが懸念しています。

 このため、感染防止対策の強化が必要であると考え、専門家の意見や市町村との協議を踏まえ総合的に判断し、本日、「福岡コロナ警報」を発動します。県民の皆さま、事業者の皆さまには、再び外出自粛や営業時間の短縮など厳しい措置をお願いすることとなり、大変心苦しいところですが、ご理解とご協力をお願いします。

【県民の皆さまへの要請】

 期間は、7月29日(木曜日)から8月29日(日曜日)まで。日中も含め、不要不急の外出の自粛をお願いします。特に、21時以降の不要不急の外出自粛を徹底してください。

 県境をまたぐ不要不急の移動、特に緊急事態措置区域やまん延防止等重点措置区域の都道府県との移動は自粛してください。やむを得ず緊急事態措置区域等の都道府県への往来をする場合は、出発地や到着地の空港等で実施しているPCRなどの検査を活用してください。

 夏休みに入り、旅行やレジャーなどのご予定がある人もいらっしゃると思います。急な変更によるキャンセル料の発生ということも考えると、今日明日の無理な変更は求めませんが、しっかりと感染防止対策をとって、慎重な行動をお願いします。

 飲食店などへの時短を要請している8月1日からは、不要不急の外出自粛の徹底をお願いします。

 飲食について。営業時間の変更を要請した時間以降、飲食店に出入りしないでください。また、路上・公園などにおける集団での飲食など、感染リスクが高い行動は控えてください。

 人数にかかわらず感染対策が十分でない場合は、感染リスクが高くなります。特に大人数での会食は、大声になり飛沫が飛びやすくなることから、県が示している「感染リスクを避ける飲食店等の利用について」を遵守し、感染対策が十分でない場合は、会食を控えてください。

 長時間の会食は控え、会話の際は、マスクを着用、大声を出さないでください。

 屋外でのバーベキューや個人宅の会食においても同様にお願いします。

【飲食店の皆様への要請】

 県内全域を対象に、8月1日(日曜日)0時から8月29日(日曜日)24時の期間、営業時間を5時から21時まで、酒類の提供は11時からとし、オーダーストップを20時30分までとしてください。

 飲食を主として業としている店舗(スナック、カラオケ喫茶など)において、カラオケを行う設備を提供している場合、当該設備の利用を自粛してください。カラオケボックスは対象外です。感染防止対策として、座席間は1m又はアクリル板の設置など県が示している「感染リスクを避ける飲食店等の利用について」を遵守してください。

 営業時間短縮の要請に応じていただく飲食店には協力金を支給します。売上高に応じて1日あたり2.5~7.5万円で、大企業は売上高減少額に応じて1日最大20万円です。第10期となる今期間分については、協力金の受給実績がある飲食店に、協力金の一部を先渡給付します。先渡給付額は50万円(2.5万円×20日)で、差額分は本申請時に追加給付します。先渡給付分の申請は8月1日から受付開始予定で、詳細は別途お知らせします。この先渡しの仕組みを活用して、資金繰りに困っている事業者の皆さまも、ぜひ要請にご協力をお願いします。

【集客施設への働きかけ】

 県内全域を対象に、8月1日(日曜日)0時から8月29日(日曜日)24時の期間、営業時間を5時から21時まで、酒類の提供は11時から20時30分までとするようお願いします。施設内外に混雑が生じることがないよう、入場者の整理及び誘導の徹底もお願いします。

【事業者への要請】

 「出勤者の7割削減」を目指して在宅勤務(テレワーク)を徹底し、出勤が必要となる職場でも、時差出勤や自転車通勤等の人との接触を低減する取組を推進してください。事業所でのクラスターも増えています。休憩室、更衣室、喫煙室などの「居場所の切り替わり」に注意してください。また、職場の内外を問わず、職員の皆さまへの感染防止対策の徹底を呼び掛けていただくようお願いします。

【催事(イベント)】

 イベントについては、国の通知では8月11日まで人数上限を1万人とすることとされており、12日以降は2万人になる予定でしたが、本県の感染状況を踏まえ、県独自の措置として8月29日(日曜日)まで上限1万人を継続します。

【おわりに】

 第4波が始まった4月上旬と比べて、新型コロナ陽性患者の病床は770床から1,413床に(うち重症病床は111床から201床)、宿泊療養施設は6施設1,387室から10施設2,106室に増やし、医療提供体制を大幅に強化しました。今後も、患者の皆様の症状に応じて適切な医療・療養を提供できるよう病床の確保に努めていきます。

 また、ワクチンについて、65歳以上の高齢者は2回目接種率が約7割まで進み、7月は高齢者の新規陽性者数と入院者数がともに6月と比較して大幅に減るなど一定の効果が出ていると考えられます。今後も、ワクチン接種が円滑に実施できるよう市町村を支援していきます。

 やむを得ず緊急事態措置やまん延防止等重点措置の対象地域と往来される方を対象に、空港や主要駅で無料のPCR検査を、1日最大1,000件程度の規模で実施します。本日から福岡空港で開始し、北九州空港は7月30日(金曜日)から、小倉駅は8月2日(月曜日)から、博多駅は8月4日(水曜日)から開始します。ご活用ください。

 県民の皆さま、事業者の皆さまには、ご不便とご苦労をおかけしますが引き続きご理解とご協力をお願いします。全員で力を合わせて感染を抑え込みましょう。

 福岡県における新型コロナウイルス感染症の患者の発生状況や県における取組については、「新型コロナウイルス感染症ポータルページ」をご覧ください。