(福岡県 県民情報広報課)緊急事態措置の実施について(8月17日発表)

 本日(8月17日)、政府対策本部は、本県を緊急事態措置を実施すべき区域に追加しました。これを受け、先ほど県の新型コロナ対策本部を開催し、措置の内容を決定したのでお知らせします。

(詳細は、「緊急事態措置の実施について」参照)

 本県では、8月5日に、福岡コロナ特別警報を発動するとともに、国に対して緊急事態措置の適用を要請しました。8月12日には、新規陽性者数は過去最多の1,040人となり、現在も高い水準が続いています。
 
 直近1週間の人口10万人当たりの新規陽性者数は106.5人となっています。緊急事態措置区域である都府県に匹敵する数であり、極めて深刻な感染状況です。

 新規陽性者の増加に伴い病床使用率も上昇しています。8月16日時点で病床使用率は60.7%、重症病床使用率は13.8%です。国の分科会が示すステージ判断指標の7つのうち5つがステージ4相当に該当しています。

 このような本県の感染状況や病床使用状況について、国と密に情報共有し、協議を続けてきました。8月16日には西村大臣から、緊急事態措置の区域への追加を検討しているという連絡を受けました。

 そして、本日、政府対策本部は、本県を緊急事態措置を実施すべき区域に追加しました。

 これを受け、県では、本日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、8月20日(金曜日)から9月12日(日曜日)まで、緊急事態措置を実施することを決定しました。

 県民及び事業者の皆さまには、これまで以上に厳しい内容のお願いをすることとなり大変心苦しいですが、自身の命と健康を守るためにも御理解・御協力くださるよう、よろしくお願いします。

【県民の皆さまへの要請】

県民の皆さまには、引き続き、次のことをお願いします。

・日中を含め不要不急の外出自粛。特に20時以降は徹底すること

・外出の必要がある場合も、極力家族や普段行動をともにしている仲間と少人数で。混雑している場所や時間を避けて行動すること

・不要不急の都道府県をまたぐ移動は自粛すること

・感染対策が徹底されていない飲食店等、休業要請又は営業時間短縮の要請に応じていない飲食店等の利用を厳に控えること

・デルタ株は感染力が非常に強いため、ワクチン接種後でもマスクを着用し、3つの密の回避などの基本的な感染防止対策を徹底すること

【飲食店の皆さまへの要請】

 飲食店の皆さまには、県下全域で酒類又はカラオケ設備の提供を行う飲食店は休業をお願いします。利用者によるお酒の店内持込もできません。
 酒類及びカラオケ設備の提供を行わない場合は、営業時間を5時から20時までの間で短縮してください。

 要請に応じていただく飲食店には、協力金を支給します。売上高に応じて1日あたり4~10万円です。これまで受給実績のある飲食店へは、一部として64万円(4万×16日分)を先渡給付させていただきます。また、酒類の提供を止めて休業又は時短営業する飲食店には、家賃支援金も給付します。(家賃月額2/3 上限20万円)
 酒類の提供停止で影響を受ける酒類販売事業者には、国の月次支援金に上乗せや横出しで支援します。国の月次支援金の対象とならない中小企業者も、県独自で幅広く支援します。これら「福岡県中小企業者等月次支援金」について、8月分に加え、9月分を給付いたします。

【集客施設への要請】

 1,000平方メートルを超える大規模集客施設については、営業時間を20時までとしてください。(生活必需物資・サービスは除く)

 デルタ株への置き換わりが進み、急速に感染が拡大しており、他県において、百貨店の食品売り場など混雑する場所でのクラスター事例が複数発生しています。

 大規模商業施設(床面積が1,000平方メートルを超えるショッピングセンターや百貨店、家電量販店など)においては、人数管理、人数制限、誘導など、感染防止のために事業者が行うべき措置を徹底をお願いします。バーゲンやタイムセールなど、混雑が予想される催物については、特に十分な対策を実施してください。感染リスクが高いとされた百貨店の地下の食品売り場等は、入場者が繁忙期の半数以下となるよう、入場者の整理等を行ってください。

 県民の皆さまにおかれましては、百貨店の地下の食料品売り場など、混雑を生じることのある場所への外出は半減させてください。

 営業時間短縮の要請に応じていただく集客施設及びテナントには、協力金を支給します。協力金の額は、「一日当たり給付額(※)」に「要請に応じて短縮した時間の割合」を乗じた額となります。(※大規模集客施設:1000平方メートル毎に1日20万円/テナント:100平方メートル毎に1日2万円)

【催物(イベント等)の取扱い】

 イベントは、人数上限5,000人かつ収容率50%です。酒類の提供は行わず、開催は21時までとしてください。当面8月31日までとし、9月以降は国の通知を踏まえ改めてお知らせします。

【事業者への要請】

 事業所でのクラスターが多発しています。事業者の皆さまには、出勤者7割の削減を目指してください。また、職員に対する抗原簡易キット等での検査の推奨や、発熱等の症状がみられる場合の出勤自粛など、職員の体調管理の徹底をお願いします。

このほか、次のことをお願いします。

・在宅勤務(テレワーク)を徹底し、出勤する場合でも時差出勤や自転車通勤等の人との接触を低減する取組みを強力に推進すること

・事業の継続が必要な場合を除き、20時以降の勤務を抑制すること

・休憩室、更衣室、喫煙室等の居場所の切り替わりに注意し、感染対策を徹底すること

・従業員に対し、職場内外を問わず感染防止対策の徹底を呼びかけること。特に、休業要請・営業時間の短縮の要請に応じていない飲食店等の利用を厳に控えるよう求めること

【学校等の取扱い】

学校における部活動でのクラスターも増えています。

 学校教育活動は、三つの密の回避やマスクの着用等の基本的な感染防止対策を徹底した上で実施し、身体接触や大きな発声を伴う活動等の感染リスクの高い活動は実施しないようお願いします。課外授業や部活動等については、資格取得その他進路の指導に関するもの、公式大会への参加及びそのための必要最小限の活動を除き、実施しないようお願いします。

【医療提供体制】

 県では、引き続き、医療提供体制の強化に取り組んでいます。病床について、医療機関の協力を得ながら随時増床を図っており、本日新たに10床確保したところです。病床数は全部で1,4333床(うち重症病床は202床)となりました。

 宿泊療養施設は、10施設、計2,106室を確保しています。昨日から開始した重症化リスクのある入所者に対する中和抗体薬の投与(いわゆる「抗体カクテル療法」)を進め、重症化の予防と重症病床のひっ迫を回避します。

 自宅療養者に対しては、全員にパルスオキシメーターを貸出し、健康観察を徹底します。また、平日は保健所で対応していますが、夜間・休日の発熱等の相談は、「休日・夜間専用ダイヤル」(県メディカルセンター委託)において速やかに対応します。

 他にも、一人暮らしなどで食料等の確保が困難な方に対しては、レトルト食品等を無料で配送しています。

【酸素投与ステーション】

 このほか、8月下旬目途に、新たに「酸素投与ステーション」を設置します。現在のところ、入院治療を必要とされる方が入院できない状況にはありませんが、今後、病床使用率が大幅に増加すれば、入院調整に時間がかかり、酸素投与が必要な方が発生することが懸念されます。このため、症状が悪化して入院が必要となった自宅待機者等に対して、酸素投与等の処置(原則24時間)を行う酸素投与ステーションを設置します。

 ステーションでは、保健所や消防からの依頼を受けて、患者さんを受け入れ、入院先の病院での体制が整うまでの間、酸素投与や必要に応じて薬の投与等の処置を行います。

 現在、新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関のうち、酸素設備のあるスペースを持つ医療機関内に設置する方向で準備を進めており、8月下旬を目途に開設する予定です。

【おわりに】

 県民の皆さまには、ご不便をおかけしますが、容赦なく猛威を振るう新型コロナウイルスから自分自身と大切な人の命と健康を守るのは、ほかの誰でもなく私たち一人一人です。あらためて自身の意識と行動を見つめ直してください。
 事業者の皆さまには、大変なご苦労をおかけし、本当に心苦しいですが、飲食店対する協力金の先渡給付や月次支援金などの支援及びその円滑な給付を行っていきますので、引き続きの御理解と御協力をお願いします。
 支援策については、急を要することから、本日、県議会の各派代表者にご説明し、ご理解いただきました。感謝いたします。支援策の申請手続き等については、できるだけ早急にお知らせしたいと思います。

 県民の皆さま、事業者の皆さま、それぞれが本日要請した措置を徹底していくことで、みんなで力を合わせて感染を封じ込めていきましょう。

 福岡県における新型コロナウイルス感染症の患者の発生状況や県における取組については、「新型コロナウイルス感染症ポータルページ」をご覧ください。